屋根の耐用年数とは?

屋根の寿命、耐用年数とは、何であろうか?

”耐用年数”は税金関係の固定資産の減価焼却によく使われる言葉ですが、ここでの意味は、屋根の耐用年数を屋根の本来の機能が失われる一般的な年数とします。屋根本来の機能とは「雨風を家の中に入れない、家から守る」機能ですから、きちんと施工された屋根で、屋根材の老朽化により、雨漏り、屋根からの風の流入があったら屋根の機能は失われたと言います。何かの事故で部分的にこの状態になり、部分修理で十分に対応できなくなったら(部分的に修理しても他にも不具合が生じることが十分予想されたら、耐用年数になったと言うことにします。・・・これを対応年数の定義とします

屋根の経年変化

屋根は、基本的に3つの部材でできています。一番下の材料の下地材(以前は野地板、今は9mm以上の厚さの合板、コンパネを使います)、下地材の上には、下葺き材であるルーフィングシート(防水シート)、一番上というか、表面にあるのが、仕上げ材で、これはいろいろバラエティに富んでいます。瓦、スレート(カラーベスト、コロニアルは商品名)、トタン(亜鉛のメッキ鋼鈑)、ガルバリウム鋼板(亜鉛+アルミニュウム+シリコンの合金メッキ鋼鈑)、シングル(アスファルトを塗布した材料)が主に今日本で使われている屋根の仕上げ材です。それぞれの耐用年数を調べて載せています。



材料メーカーの保証年数とは?

屋根材のメーカーが、保証する保証期間は、その屋根材料の耐用年数ではありません。メーカー保証の期間とは、そのメーカーのマニュアル通りの施工を正しくし、かつ施工をメーカーに申請し、メーカーに認証を受けて初めて保証を得られるもので、保証期間内に材料に不具合が生じたときは、その材料を交換してくれるものです。

屋根材料のメーカー保証の他に「施工保証書」なるものがあります。これは、屋根工事を請け負った屋根屋が出す保証書で、施工の不具合が何かの事故以外の場合に起きた時、施工業者が、責任を負うもので、施工責任の保証です。通常は10年です。この期間内であれば、何回でも施工の不具合を直してくれます。屋根葺き替えはこのタイミングが大切です。ご相談を!


スレートの耐用年数、アスベストの問題

以前は、建売住宅の殆どで、瓦の重量の1/2と軽量、安価のため、家の骨組み構造を簡略化でき、住宅の建設費用を抑えられることから、盛んに使用されました。しかし、アスベスト(石綿)は、塵肺、肺線維症、肺癌、悪性中皮腫(ちゅうひしゅ)などの人体への健康被害が明らかとなり、労働安全衛生法施行令、平成18年(2006年)9月1日施行で石綿(アスベスト)の全面使用禁止令が発令されました。

製造・販売の禁止です。(厚生労働省)「石綿をその重量の0.1%を超えて含有する全ての製品の製造、輸入、譲渡、提供、使用が禁止されました」。今現在使用しているアスベストいりのスレート屋根材(カラーベスト、コロニアル、フルベストなど)を葺き替える場合、その屋根材を撤去、解体する場合は、空気中に粉塵を巻き上げないように、近所の迷惑にならないように、養生をしなければならいですし、その産業廃棄物は、アスベルトの廃棄処理ができる専門の業者に依頼しなければなりません。(解体、廃棄処分の費用が余計にかかります)


***** 石綿とは、天然に産出する繊維状の鉱物のこと *****

身近に石綿が含まれているスレート材があっても、アスベストが空中に浮遊することはなく、危険とは言えません。アスベストは、その細かい繊維が空中に離散、浮遊し、人が吸引すると危険であると言われています。スレート材のように、セメントで強固に固めた状態では、繊維が飛散する可能性は極めて低いです。但し、切断・研磨、破壊などを行うと飛散する可能性があります。



一般的なスレート材

上記のスレート材は、名称が、石綿化粧スレート材とも言い、メーカーの商品名は、カラーベスト、コロニアル(旧クボタの商品名)、フルベスト(旧松下電工外装の商品名)と言う。一般には、スレート材、しかし、天然の石を薄く加工したものもあり、元はこちらをスレート材と言ったが、区別するために、天然のものを、天然スレート材と言う。


スレート材料;劣化の原因と耐用年数

スレート材(JIS規格では、住宅屋根用化粧スレート)は、主原料としてセメント,けい酸質,石綿繊維質原料,混和材料などを用いて加圧成形したもので、スレート材の主な劣化原因は、温度の変化(季節要因、1日の変化)、湿気、紫外線、水分(雨、乾燥)、地震、風による家のちょっとしたしなり、移動、揺れによるスレート材への負荷などで。

スレート材(カラーベスト、コロニアル)はアスベストの規制(2006年9月施行)が始まる前までは、石綿をセメントで固めたものであるので、水分、湿度が高い場合はスレート材に浸透していきます。この水分やスレート材自体が温度変化による膨張、収縮を長年繰り返すことによって徐々に材料の強度が落ちていきます。

割れ、欠け、ひびなどは、5,6年経過から観測されることもあり、10年ぐらいでスレート材がもろくなる場合も出てきます。ちょうど20年ぐらいでは、防水の主役である、ルーフィングの耐用年数が、このくらいであり雨漏りの事例が多くなります。スレート材の寿命もその家が建っている気象条件によってまちまちであり、メーカーもはっきりとした仕様は公表していません。しかし、概ね20年ぐらいが、耐用年数と考えていいのではないでしょうか。もちろん30年経ても屋根材としての機能は全く問題ない事例もたくさんありますので、一概に20年経過したら交換ということにはなりません。



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